アサミがその道のプロ、名人に弟子入りして教えを乞う「プロ弟子シリーズ」。今回はなんと、鮎の友釣り名人に弟子入りしました!
鮎の友釣りって、どんなことするの?
鮎釣りの知識ゼロで弟子入りするという無謀さ。しかし、アサミのおじいちゃんは、実は鮎釣り名人だった!そのDNAはきっと受け継いでいるはず。
おじいちゃんがかつて愛した釣り場の西城川(広島県庄原市)に、はるばる長野県から釣り名人「長野のおーちゃん」が来てくれました!夏には全国の川を釣り歩いているとか!
まずは鮎の友釣りの仕組みから学びます。
天然の鮎は、水がきれいな川に生息していて、石に付いてるコケを食べるのだそう。そのせいか、生臭くなくてスイカみたいな香りがすると言われています。
縄張り意識が強くて、他の鮎が縄張りを荒らすと怒って追いかけ、追い払おうとするんだそう。
だから鮎を釣るエサは、鮎そのもの。生きた鮎をオトリとして縄張りを荒らし、追いかけてきた鮎を針にかけるというもの。友釣りって、想像してたより戦闘的…。
オトリの鮎の鼻に小さな輪っかを通して、さらにお尻のあたりにも針をつけ、そこから4〜5cmのところに掛け針を吊るします。
侵入者を追いかける鮎が、このお尻からなびく針に引っかかるシステム。こんな釣り方、考えた人すごいわ💦なんでも江戸時代に確立、日本にしかない伝統的な釣り方なんだって。
まずはオトリと一日遊漁券を購入
オトリとして使用する鮎は、地元の釣具店で購入する。この時大事なのが、一日遊漁券というものも購入すること。鮎釣りの許可を取っているというしるしです。
オトリは名人と一緒に2匹ずつ、計4匹購入!これがどれくらい増えるだろうか?だんだん楽しみになってきた〜!
鮎釣りファッション、鮎釣り女子編
師匠に教わって、買い揃えたのは長袖の水着、鮎タイツ、鮎タビなるもの。結果的に、これらは買って大正解!足元の不安定な川の中にも、ジャブジャブ入って行ける!
鮎タビはゴム長靴みたいな感じだけど、つま先がタビみたいに分かれてて、踏ん張りがききます。そして靴底はフェルトが貼ってあって、これが川の中では滑りにくい。
もう一つ、絶対あった方がいいのが偏光レンズのサングラス。川面のキラキラが抑えられて、川の底までハッキリ見えます。
そして、よく釣り人が着ているやたらポケットの多いベスト、鮎キャッチ用の網(タモ)、釣竿。こちらは師匠からお借りしております。釣りの道具は細かいものが多いのと、生き物相手なのでとにかくスピード勝負。すぐに取り出せるポケット最強なんだなと納得!
あとはとにかく、日焼け対策と熱中症予防。帽子、日焼け止め、冷感タオル、水分は必須。
いよいよ川へ!
ようーやく川へ!
いきなり腰の辺りまで水にザブン!と浸かって思わず「気持ちいい〜!」川の水がとってもきれいで、水流が心地よくて最高〜!!
長袖水着と鮎タイツが、ちょうどよく冷えや暑さから身体を守ってくれて、気持ち良さだけを感じられる。
が、川遊びに来たわけではなかった!
早速、オトリ鮎に糸と針を仕込む方法を習う。ヒェー、生きた鮎触れるかな💦
オトリ鮎を優しくつかんで、そっと目を覆うように指で押さえる…なんて無理‼️暴れる‼️‼️
鮎の小さな鼻の穴に、ちっちゃな輪っかのピアスみたいなのを通す。これだけで大騒ぎ。ギャーギャー言いながら、無理やり通すと変なところに輪っかが通っちゃったり。痛いからますます暴れるオトリちゃん。。。
やっとこさ通したと思ったら、今度はお尻のあたりにもう一つ針をかける。鮎もぐったり、私もぐったり。。。
この作業が終わって、ようやく釣り始めることができるのだ。鮎釣りって、ほんと大変~~!
釣れるたびにオトリは交換していく
友釣りで驚いたのは、釣れるたびにオトリ鮎を交換するということ。オトリとして働いてもらうということは、鮎にとってものすごい重労働。長時間になるとばててしまう。そうすると、オトリを交換するのだけど、釣れてないときは予備のオトリ鮎に交換。鼻の輪っかを外して水槽に収め、予備のオトリ鮎にまた鼻ピアスをつける。
釣れた時には、新しく釣れた鮎に鼻ピアスを付け、新たなオトリとして働いてもらう。その鮎がまた自分のテリトリーに戻ったり、周辺の鮎のいる岩場に行ったりして、次の鮎をひっかける。するとまた、次の鮎をオトリにして泳がせる…。鮎釣りはこれの繰り返し。
ひとくちに「友釣り」と言っても、実際に体験してみないとわからなかったことばかり。終始「へえ~」の繰り返し。
とはいえ、なかなか釣れません
師匠の「長野のおーちゃん」は、自分の竿を出さずにずっと私につきっきりで色々と教えてくれるのだけど、釣れないと疲れてくる私。
オトリ鮎は生き物なので、鮎を自由に泳がせつつ釣りたいポイントに誘導するのが難しい。てか、そんなのいきなり初心者には無理。わけもわからず、あっちへこっちへと竿を動かしてみたりするけど、ぜんぜんかからない。
ちょっと休憩しようと、師匠に竿を預けると、瞬く間に1匹、2匹と釣り上げる。
やっぱり腕の差ですね~~。もはや師匠が景気よく釣ってるのを、川遊びしながら見ている方が楽しい。
釣れなくても癒される川の風景
正直鮎釣りは二の次で、今回の一番の収穫は自分の田舎の川がこんなにきれいで素晴らしいところだと知ったこと。
子供のころに鮎を釣ってきては食べさせてくれたおじいちゃん。その頃は西城川の鮎も全盛期で、よく釣れていたのだろう。最近は鮎も減って、鮎釣りをする人が珍しいくらいになっている。
だけど今回ご縁があって、おじいちゃんの川で孫がまさかの鮎釣りデビュー。川の水が冷たくて気持ちよく、ごみ一つ落ちていない川底が本当に美しかった。川に入ってみないと、このことにはずっと気づかなかっただろうな。
初日は坊主…
釣果でいうと、初日は二人の合計12匹。なんて、ぜんぶ師匠が釣りました。
「かかった!」と思って釣り上げたのは、針がオトリ自身にからまっただけだったり、ごみがひっかかっただけだったり、どうやらかかりそうで逃げられたのもあったっぽい。(本人にはそれすらわからない)。
師匠が釣った鮎をバーベキューで美味しくいただき(焼くのも師匠がやってくれた( ´∀` ))、2日目に望みを託す。
さて、二日目はどうなることやら。。。つづく。